英仏百年戦争

英仏百年戦争といえば、高校時代に世界史で習うところ。
 
前半は、エドワード黒太子の長弓隊の活躍でイギリス優勢で進むものの
後半、フランス側にジャンヌダルクが登場し、
一発逆転フランスの勝利で終わる
ってな感じで勉強するはずなのですが、
 
当のイギリス人は百年戦争を敗北とは思っておらず
むしろイギリス側の勝利と認識している
とかいう話を聞いてびっくり。
ほんと?
 
ちょうど今、大学時代の友人がイギリスに留学中だったので
彼にメールで聞いてみました。
 
で、その返事がこれ。
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問い合わせの件,昨日,生まれも育ちも純粋な英国人に聞いてみました(当地には
様々な人種が住んでいるので…)。

まず,「英仏百年戦争」について,学校では教わった記憶がないとのこと。
そして彼は,「英仏百年戦争」について,ジャンヌ・ダルクを素材にした映画や文学
作品を通して知っているが,イギリスが負けたという認識はない,と言ってました。

ひとりのサンプルなので,こういった認識がイギリス人全体に当てはまるのかどうか
分かりません。
彼は大学の講師(語学教育)をしているくらいなので,イギリスでは知識人階級に当
たりますが,そういう人でもこれくらいの認識なので,もっと一般人や労働者階級で
は,「英仏百年戦争」についての正しい知識があるとは思えません。かつてイギリス
とフランスが戦争したことは知っているくらいでしょうか。
日本では,世界史の授業で,「英仏百年戦争」について背景を含めて詳しく勉強する
と言ったら,「Really?」とびっくりしていました

しかし,BBCという放送局(日本のNHKに相当)のサイトなどを見ると,「英仏百年戦
争」の説明には,イギリスが大陸での領地を失い,defeatしたという記述がありま
す。
これが正史として,イギリス国内においても公式に認められていることの一つの証拠
だと思いますが,どうもそれはイギリス人の間では常識common senseにはなっていな
いようです。

 
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びっくりした~。そうなんだ。
 
日本の高校生が習う英仏百年戦争
イギリス人は習わないのね・・・。
 
当時はまだ「国家」という認識がなくて、
イギリスとフランスの国同士の戦争というより、貴族の領地争い、みたいな感じだっただろうから
自国の歴史という認識自体が希薄なのかなあ。
 
それとももしかしたら、イギリスなんかでは歴史の授業で習うことは近現代史なのかな。
日本の場合は先史時代から始めて、中世あたりがいちばん盛り上がるところで
むしろ近現代史は時間切れ、みたいな感じになりがちだけど
外国は違うのかもしれないなあ~
 
なんて、いろいろ考えたことでした。