直木賞をとった小説、ということで読みました。
短編集です。
えぇ~なんというか…何度も泣いてしまったのですが、泣けたのですが…でも、つまらなかったです…。
なぜなんでしょう。こんなに泣けたのにつまらなかったなんて、初めてでは?
多聞という犬が主人公で、彼をめぐるいろんな人のお話。それぞれのお話はとても良くて(ラストのお話以外)、だから泣けるんだけど、いろんなことがあり得なさすぎる。
そもそも人が死にすぎる。
特に最初のお話は、まさか主人公(と思っていた)男性が、こんなにあっけなく死んじゃうとは思わなかったからびっくりしたし悲しかったよ。
出てくる人はみんなちょっと寂しい生活をしている人たちばかりで、だから幸せになってほしいのに、
多聞と出会って飼いはじめたことでちょっと幸せになれた感じがするのに、そのあとすぐに死んじゃう人が多すぎ…。
これじゃあ疫病神だよ…。
さらにこの犬が、予言者か魔法使いかというくらい、いろーんなことがわかって、できちゃって。
あり得ない…
泣けたんだけど、感情移入ができませんでした。
ごめんなさい。