『ベルリンは晴れているか』深緑野分

おもしろかった。期待どおり。

タイトルがいい。
戦争ものというと、ほとんど日本が舞台のものを読んでいたので、ドイツというだけで新鮮だった。
そうよね。
第2次世界大戦って、日本とアメリカの戦争ではなくて、まずはヨーロッパだよね。

でもこれ、ミステリーなのですか?
というか、ミステリーにする必要があったのでしょうか。
最後、ジギの手紙で一気にいろんなタネ明かしがされるけれど、この終わりかたはどうかなぁと思ったよ。

でもホルンが生きていて良かった。
私はハッピーエンドのお話が好きなので、最後に希望があって嬉しかったです。
アウグステ、良かったね。

この作品は、第160回直木賞の候補になった作品だそうで、
その回の受賞作は真藤順丈さんの『宝島』という作品らしい。
読んだことはないのだけれど、かなり圧倒的支持での受賞だったらしく。
この『ベルリンは晴れているか』よりも高い評価の作品というのどから、読んでみようと思います(今さらですが)。

でも私の大好きな林真理子さんと浅田次郎さんはこの作品を推したらしいので、なんだか嬉しいことでした。

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Eテレ 植物に学ぶ生存戦略

ちょっと~なにこれ!!

「知ってるワイフ」とイッセー尾形の一人芝居と、ときどき報道ステーションをちらっとはさんだり、
テキトーにテレビを観ていたのですが。

ほんとにたまたまEテレにチャンネルを合わせて、
ん?なにこれ?

山田孝之がまじめな顔でネナシカズラという植物の生態の話をしている。
ネナシカズラという、知らなかったけどへぇ~と思わずにいられない不思議な植物の話を、ヒモに例えてまじめに話す山田孝之
おかしすぎる~!!!

こんな番組があったのか。
初めて知ったよ~。
あーおもしろかった。

映画「大コメ騒動」

平日の朝。出勤前に鑑賞。
今日で上映が終わってしまうというので、頑張って来ました。予想通り観客は少ないです。

シベリア出兵が現実となり、米不足が起こるだろうという不安(?)から、米が高騰して…ということか。なんか日本史の勉強になりましたよ。
富山の人には嬉しい映画なんだろうな♪

井上真央さん、良かったです。
真っ黒な顔に、ぎょろっと大きい目が印象的。

違和感があったのは、室井滋さんと夏木マリさん。
こういう片田舎の漁村で、女性がみんな働き者、という設定なら
高齢の女性はもっと腰が曲がっていると思う。
私の知っている昔のお年寄りは、直角くらいに背中が曲がっていたから、あんなにシャキーンと姿勢のいいお年寄りには現実感がない。
夏木マリさん、かっこいいけど背すじ伸びすぎだよ~。室井さんも若すぎだよ~と思いました。

あと井上真央の夫役の三浦貴大さーん。
お嫁さんたちが生きるか死ぬかの日々を送っているのに、仕送りも連絡も寄越さないって、だめでしょー。

結論。
この映画、まったく男は役に立たない、ということを言っていたわけですね。

先天性胆道閉鎖症

今日の夕刊に、「先天性胆道閉鎖症」の中学一年生の女の子の記事が出ていました。
病気を抱えながらテニスに打ち込んで、東海大会に出場するほどの選手になっているとか。

先天性胆道閉鎖症。

この病気のことは知っています。
私が小学生だったとき、読書感想文の課題図書だった「さと子の日記」という本がありました。
このさと子さんが、先天性胆道閉鎖症という病気でした。

「私の病気は先天性胆道閉鎖症です。どこのお医者さんも、とても難しい病気だと言います」

ところどころ、覚えています。
三浦友和山口百恵カップルに憧れたり、大好きな若い男の先生がいたり(その先生が担任になったときのことも日記にありました)。
確か、クリネックスネピアを用途(曜日だったかなぁ)で分けて持っていくこととか、そういう日常の普通の日記です。闘病日記というより、前向きな病気の女の子が日々を綴っているという感じだったと思います。

彼女が亡くなるときのことは、彼女のお母さんが書いていました。
「酸素マスクでも息苦しいから、酸素テントに入れてほしいと言います」
「お母さん、こんな弱い子を生んだんで苦労するね」

私はこの本で読書感想文を書きました。

今日の記事で、久しぶりに「さと子の日記」を思い出しました。
今も約1万人に1人がこの病気を持って生まれてくるなんて知らなかったです。
当時と違い、今は治療のしようがない病気ではなくなって、こうしてテニスをすることもできるのですね。
愛知県の加藤さん、病気というハンデを抱えながらは大変だけど、身体を大切に頑張ってくださいね。


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大学入試共通テスト

受験生の皆さん、お疲れ様です。

今朝の朝刊に、昨日の共通テストの問題と解答が出ていました。
世界史Bと日本史Bの問題を解いてみました。
ここ数年、毎年世界史Bを解いていますが、日本史Bは久しぶりです。共通テストになって、やってみようと思いました。
世界史でさえここ数年ほとんど勉強していないのですが、
なんと、今まででいちばんの出来。
こ、これは…。

共通テストになって、明らかにセンター試験とは問題の質が変わったと思う。
受験勉強として定着させるべき用語の知識がなくても、資料の読み込みと一般常識で解けてしまう問題がかなりあるではないですか。

日本史も世界史も、これまでのセンターだったら、本文を読まずにいきなり問に取りかかっていたけれど、今回は違う。特に世界史は、本文をしっかり読む必要があるので時間はかかる。でも読んだら答えがわかってしまう。

こ~れ~は~
受験勉強のやり方がずいぶん変わるんじゃないかなぁ。
日本史Bなんて、最後に教科書開いたのは四半世紀前では?という感じなのにそこそこ点が取れてしまった。

これがいいのか悪いのかはわからないけれど、共通テストに限って言えば、知識の暗記に掛ける時間を、大幅に減らしてよいということになるのだろうなぁ。

それにしても、問題をつくる人も大変であろうと、改めて思ったことでした。

ミニストップの「燒鯖押寿司」

これ、とっても美味しいです。
水曜日、家を出るのが遅れて気に入っている定食やさんに寄る時間がなく。
第2候補のお弁当やさんは水曜日が定休日で、仕方なくその隣のミニストップに行ったのでした。

さんざん迷ったあげく、燒鯖押寿司540円也を購入~

これがかなり美味しかった!
これ、普通に千円とかしてもよいのでは?
とっても気に入ったので、翌木曜日にも買ってしまいました。
さらに翌日、金曜日も勇んで買いにいったけどその日は棚になく…。別のミニストップにも行ったのになくて。

土曜日の今日、仕事は休みなのにミニストップに行ってしまいました。
今日は1個だけあったよ~

買えて嬉しい♪

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『小僧の神様・一房の葡萄』

少年少女日本文学館

志賀直哉
小僧の神様
網走まで
母の死と新しい母
正義派
清兵衛と瓢箪
城の崎にて
雪の遠足
焚火
赤西蠣太

武者小路実篤
小学生と狐
ある彫刻家

有島武郎
一房の葡萄
小さき者へ

いいものを読んだ。
図書館の子ども向けコーナーで見つけて借りてきたのだけれど、字は大きくて読みやすいし、短編ばかりなのも良かった。
どの作品も本当に良かった。

小僧の神様」と「清兵衛と瓢箪」「一房の葡萄」は、子どもの頃に読んだことがあると思う。「城の崎にて」は高校の国語の教科書にあったような…。

志賀直哉の作品は、どれもが「え?これで終わり?」というものばかりで、日常の一部をぱちんと切り取ったものみたい。
清兵衛と瓢箪」では、学校の先生や父親が、瓢箪が高額で売れたことを知って驚くところを見たいと思ったけど、そうでないのがこの小説のいいところなんだろうなぁ。物足りないけど。

小僧の神様」はおもしろかった。
志賀直哉小説の神様と言われているのね。
日常の、それこそ神様でなければ小説にしようなどと思わないお話を書いちゃうところが、神様と呼ばれるゆえんでしょうか。

有島武郎の「一房の葡萄」。
私も子どもの頃に主人公と同じような体験をしたことがある。
私の場合は絵の具ではなく消しゴムで、クラスの男の子が持っているプラスチックの消しゴムケースがうらやましくてうらやましくてたまらなかった。
そのケースにはお尻のところにプラスチックの刷毛みたいなものがついていて、それで消しゴムのカスを掃除するようになっている。
青い透明のケースに白い刷毛。ほしくてほしくてたまらなかったそのケースが、教室に落ちているのを見つけたとき、私はその子の机に戻すことをせずに自分のポケットに入れたのだ。

私と主人公の違うところは、その消しゴムがなくなったことを持ち主の男の子が何も気にとめなかったことだ。
彼だけではなく、誰も何も思わず、もちろん私に消しゴムを返せと言ってくる人もおらず、もとからその消しゴムなどなかったかのように過ぎていったのだ。

私はその消しゴムケースに自分の消しゴムを入れた。でも学校に持っていくことも、それを使うこともできないから、家に置いたままにしていたのだった。

私の最初で(おそらく)最後の泥棒です。ずっと忘れられません。

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