今村翔吾「塞王の楯」

近くの城址公園に立派な石垣があります。
城というと天守閣というイメージだったけれど、この本を読んで石垣を見る目が変わりました。

読み始めるまでは本の分厚さにひるんだけれど、とても読みやすくてとてもおもしろかった。

京極高次がいい。
実際の彼がどんな人物だったのかは知らないけれど、彼に死んでほしくないと思ったし、だから匡介を応援しました。匡介にとっても、仕事であれば請け負うのは当然とはいえ、高次の側についての仕事は特別だったと思う。

匡介と玲次の関係も良かったし、嫌な人が誰もいない。
とても後味のいい小説でした。