驚き。豊川工業高校駅伝部

あれよあれというまに今年も終わりではないですか・・・。
この日記ももっと書くつもりだったのになあ。ついついパソコンを立ち上げるのが面倒で。
 
さて、先週の「Mr.サンデー」。
私はあまり熱心な視聴者ではないですが、たまたまチャンネルを回していて、見ました。
 
びっくりです。
 
体罰が問題になった豊川工業高校駅伝部の元監督が、
私塾という形で今も指導に当たっているなんて。
 
まったく知りませんでした。
よその学校に異動を命じられたものの、異動せずに退職したのだそうです。
そして教員ではない立場で、部員の多くを下宿させて面倒をみているのだとか。
 
途中から見たので詳しい経緯はわからないけれど、
私は信じられない思いでした。
個人の塾なわけだから、教育委員会や学校側がどうこう言える種類の問題ではない、という言い分は、
理屈としては通るのかもしれないけれど、納得しにくい。
 
第一この人がこんな形で指導に関わっていたら、
本来の顧問の先生の立場ってどうなるんでしょう?
生徒はどちらの指導を受け入れるのですか?
 
この元監督を擁護する声がたくさんあることは知っています。
このかたの例を挙げなくても、
「指導としての体罰」を肯定する人や、
「愛情に裏付けられた体罰」とか「お互いの信頼関係の上に成り立っている体罰」などという表現で
美談に変えてしまっている人も多くいます。
 
でも私は嫌。
殴ることが指導なんて、そんなの軍隊だよ。
 
元監督は、
熱意を持って教師になったのであって、教師を辞めるという決断は本当に辛かった
と言っていました。
だったらどうして辞めたのですか?
新しい異動先の学校で、心機一転頑張ったら良かったと思う。
公立校の先生が、こんなにも長く異動しないことがおかしいし、
豊川工業以外の学校で教師をすることに、なにか問題があるのでしょうか?
(もっとも私は懲戒免職になるものと思っていましたが)
 
体罰をうけて傷ついた生徒には
「申し訳ないと思っていますよ」。
 
嘘である。
 
彼はまったく反省していない。
自分のやってきたことを正しいと思っている。
あくまで熱心な指導のかたち、というスタンスで
「それじゃあ、見放したほうが良かったのかもしれないとは思いますね」
と、ふてぶてしい発言。
 
すみません。ふてぶてしいというのは私の個人的な感想です。
でも腹が立ったのです。
暴力を振るったのは生徒を見放していないから?
暴力を振るわなければ、生徒を見放したことになるのですか?
 
おそらく間違いなく、この先生は熱心な指導者なのでしょう。
事なかれ主義でなんにもしない教師が多い中、
彼を慕う人もたくさんいるのでしょう。
 
でも殴ってはいけないのです。
「愛のある暴力」なんて存在しないのです。
 
このかたの塾に入っている部員さんもインタビューに答えていました。
体罰について彼は
「指導だと思っているから」
と答えていました。
 
厳しい運動部に入っていた人の中には
こんなふうに体罰を受け入れる人はたくさんいます。
「殴られて強くなった」
「自分たちのために殴ってくれた」
そんなふうに思い込んでいる人が、将来生徒を指導する立場になることが怖いのです。
 
どんなに熱心な先生でも、どんなに愛情深い先生でも、
私だったら殴られた瞬間に信用しなくなります。
殴る瞬間は、愛情なんて込めてない。怒りが爆発しただけです。
 
賛否両論あることはわかります。
この先生の人間性を否定するつもりもありません。
でも殴る人を、私は信用できません。
 
なんだか熱くなってしまったことでした。
すみません。