北海道へ。

北海道に行ってきました。
2泊目は美瑛。
 
美瑛は初めての場所です。
 
かつて沖縄に行ったときに、58号線沿いにずーっと続く青い青い青い海を見て
こんな美しい海を毎日見て育つ子どもって、いったいどんな大人になるんだろうと思ったけれど、
美瑛でも同じことを思いました。
 
美しいというようなありふれた言葉では表現できない、
絵画のような広大な田畑を目の前にして、
この光景を当たり前のものとして育つ子どもはいったいどんな大人になるのだろうと。
 
ただ美しいだけではない、ここは農家の方々の生きる糧である生産の場です。
ほんとうに、なんとも言えない光景でした。
 
美瑛では薫風舎というペンションに泊まりました。
部屋にトイレもクーラーもテレビもついてないし、
洗面用具もタオルもなくて、
ベッドメイキングもご自身でお願いします、
というペンションで(ペンションはみんなそんなものなのかな)、
ちっ、と思ったりしたけれど
夕食も朝食もとてもていねいなおいしいお料理でした。
南欧風、というのかな。
 
夕食は6時半からダイニングで一斉スタート。
その日は6組の宿泊客がありました。
私はお酒はいただけないけれど、他のお客さんたちは皆さん白ワインを注文されていて
おいしいおいしいと言ってらっしゃったのが羨ましかったです。
 
お客さんの中に、東京から来たという、5歳の女の子を連れた親子連れがみえました。
他の宿泊客はみんな大人ばっかりだったけれど
その子はちっとも物怖じしなくって
まわりの大人にどんどん話しかけているのがとっても羨ましかった。
私は小心者で引っ込み思案な子どもだったので。
 
驚いたのが、その5歳の女の子が
「どうしてお勉強しなきゃいけないの~」と言いながら、
朝、ダイニングテーブルで二桁の足し算と引き算の計算ドリルをやっていたことです!
驚愕・・・
二桁の足し算も驚きだけど、引き算って・・・。5歳ですよ?
「公文です」
とお父様はおっしゃっていたけれど、最近の5歳児はそんなことになっていたのですね・・・。
 
別のお客さんには、犬を連れた5人のファミリーもみえました。
男性は白髪交じりのお父さんおひとりで、
女子大生と女子高生と思われる2人の美しいお嬢さんがいらっしゃいました。
鎌倉からみえたそうです。
その美しい娘さんは、お父さんを「パパ」と呼んでみえました。
 
・・・やっぱり鎌倉のファミリーは違う。
と思わずにはいられません。
美しいお嬢さんとワインを傾け、フォークとナイフで南欧料理をいただき、「パパ」と呼ばれる父親は、私の周りにはおりませんとも。
 
庶民の私は翌朝、ご飯のあとにペンションの周りを散歩に出ました。
ペンションの隣が広大なとうもろこし畑で、
男性がひとり収穫作業をなさっていました。
 
「おはようございます」
と挨拶したら、
「どこから来たの?」
と話しかけられ、
「記念にはならんかもしれないけど」
と言って、なんとその畑のとうもろこしをもいで私にくださいました。
 
そのまま食べてみな、と言われて
朝採りも朝採り、今目の前でもいだとうもろこしを、そのまま生でいただきましたよ。
生でとうもろこしを食べるのは初めてだったけれど、
ちゃんと甘さがある、おいしいとうもろこしでした。
 
おいしくって嬉しかったのはもちろん、
こんなテレビの旅番組のようなことがほんとにあるのか~、とそっちのほうにびっくりしました。
 
かじった残りのとうもろこしは、ペンションに人に頼んで茹でてもらい
これまたおいしくいただきました。
 
北海道、また行きたいです。