定時制高校の日々 ~保護者面談

夏休み前の保護者面談。
本人、保護者、担任の3人での面談です。
3人と書きましたが、フィリピンの生徒は、両親が揃って来てくださるところも多くて、それどころか弟や妹もやってきたりします。

フィリピンの人たちはほんとに家族愛が強くて、ファミリーが助け合うのは当たり前で、生徒たちも昼間に工場でアルバイトをして得たお金を家に入れ、小さい弟や妹のめんどうもよくみます。
それを当たり前のことと思っているようです。
きょうだいも多くて、どの家庭も4人はいるかな。去年赤ちゃんを産みました、というお母さんもふたりいらっしゃいました。
家族が多いことが幸せの証なのですね。

日本人の生徒でも、6人きょうだいの2番目という子がいます。その生徒の場合は、親の再婚からきょうだいが増えたようです。その生徒は、面談に保護者が来ることなく、生徒本人と担任の私との二者面談でした。おそらく、保護者に面談があることを告げていないと思います。迷ったけれど、その件で保護者に連絡することはしませんでした。
1学期は出席日数より欠席日数のほうが多かった生徒で、2学期もこのペースで欠席し続ければ、早い段階で単位を落とすことが決まります。数字を見せて説明しました。
本人は「めんどくさ」が口癖で、面談中だけでも9回口にしました。
「あーもーわかっとるから」「関係ないやん」「さっさと終わらせて」「はよ帰りたい」「前にも聞いたし」「めんどくさ」等々で私の話を聞いてない(聞かない、聞きたくない)アピールをしていました。でも、早く帰りたいと言っていたはずが、結局なんのかんのと40分くらい喋っていきました。
きょうだいが多くて家事負担も大きいことは、その生徒も外国籍生徒も同じです。いやむしろ、アルバイトをしている(そして家にお金を入れている)外国籍生徒のほうが負担は大きいでしょう。
家族に愛されている、そして家族を愛しているという実感があるかないかが、両者の違いなのだと思います。