定時制高校の日々 ~自動車運転免許

18歳になると、すぐに運転免許を取りに行く生徒も少なくない。
先日も、4月生まれの生徒が無事に免許を取得した。
これは全日制の生徒でも同じだけれど、教習所に通いだして、「こんなに勉強したのは生まれて初めて」という生徒を何度も見てきたなぁ。

今の4年生にも教習所通いをしている生徒がいる。日本籍の男子生徒だ。
3年の終わり頃に通い始めた。
4年生ということは就職活動をする年であるわけで、どんな仕事は嫌か、どんな仕事ならできそうか、そろそろ具体的に考えてほしいところ。
その彼が、最近、もう免許は取らないと言い出したらしい。

担任の先生によると、今は教習所も行かなくなってしまっているそう。
教習所が嫌というより、車の運転自体をしたくないんだとか。だから仕事も、電車とバスで通えるところにすると言っているらしいのだ。

まいった。

ただ、私も教習所が嫌だったし、運転も怖くて、20年もペーパードライバーをしていたので気持ちはわかる。
嫌なものは嫌なんだよね。
世の中の車を運転している人は、こんなにもすごいことをしていたんだなぁと思ったものです。

しかしご両親からは、免許は必要だから教習所に行けと言われるらしく(その気持ちもわかる)、
それがまた嫌なのらしい。俺の金で行っとるんやで辞めるのも俺の自由、だとか。

教習所で嫌なことがあったのか、運転が怖いのか、本当の理由はわからないけれど、
どうも今は頑ならしいので放っておくしかなさそう。

ただ、製造業を勧めようと思っていた私にすると、車に乗れないというのはかなりのマイナス。
地方ではやっぱり車がないと不便だし、電車やバスで便利に通えるところに工場はない。
彼が心をひらいて、今抱えている不安を話してくれたらいいのだけれど。

どこかに所属していることは、彼や彼のご両親には安心だと思うので、彼に合う就職先を見つけられるように、私が頑張らなきゃなぁと思うのでした。