ハートネットTV「心を拓く生物教室」

筑波大学附属視覚特別支援学校。
ここで行われている、ひたすら触る生物の授業。
その「生物教室」の様子を、今日のEテレハートネットTVで観た。

この授業は、1年の前半を植物に、後半を動物にひたすら触り、考え、発見し、それを言葉で伝えることを丹念に修得させるものだ。

昨年度、前半の授業を取り上げた番組を観て、その素晴らしさに感動した。
視覚障害のあるなしに関係なく、私もこの授業を受けたいと思った。

生物の授業は、晴眼者であっても顕微鏡を用いたり、ことさら「見ること」「観察すること」に重点がおかれる。視覚に障害を持つ生徒にとって、その授業は大きな困難を伴うものだと思う。

ここではひたすら触る。
見えない彼らには、触ることが見ることだ。丹念に丹念に触ることが観察することだ。

今日の番組では、動物の骨格模型を触り、その特徴を見て(触って)、そこからその生き物が何であるかを導き出す様子が紹介されていた。
学校での授業はもちろん、上野動物園に出向いての特別授業もあった。

彼らがその授業にのめり込んでいる様子も、学ぶことに喜びを感じている様子も伝わってきた。
先生も生徒も、学びたくてきらきらしている。
見えないという共通点を持ち、学ぶことをいっしょに楽しめる仲間のいるこの場所は、彼らにとってかけがえのない場所だと思う。

コロナ感染予防のための休校で、今それぞれの自宅で過ごしている彼らも、今日のこの番組を家族とともに見て(聞いて)いただろう。

学校が無事に再開される日が、1日も早く来ることを願います。