裁判員裁判 10年

日本で裁判員制度が始まって10年になるのだという。

私はこの制度には当初から一貫して反対で、
もし自分が裁かれる立場になったら、素人ではなくちゃんとプロに裁いてもらいたいと、ずっとそう思ってきた。「市民感覚」などというもので裁かれたくないから。

けど朝のNHKのラジオで、映画監督の周防正行さんが話しているのを聞いたとき、
なるほどなぁと初めて府に落ちる気がした。

周防氏はこの制度に賛成の立場で、
この制度ができて裁判がものすごくわかりやすいものになったと言っていた。
制度が始まる前は、裁判は公開しているとは言ってもほんとにただ公開しているだけで、
難しい専門用語を使い、そもそも一般市民にわかるように説明するという観点すらなかったと。

裁く側。裁かれる側。
自分がもしその立場になったら、ということだけでこの制度のことを考えてきたけれど
裁判というもの、そのもののあり方、という観点では考えてこなかった。

私ってほんとに一面的にしかものを見ないなぁと、車のなかでラジオを聞きながら思ったよ。

いろんな立場で、いろんな見方で、いろんなことを考えられるようになるといいなぁ。