原子力施設の廃止費用

今年1月12日の夕刊で、池内了氏のコラムを読んだ。
切り抜いたので、ときどきまた読む。

「私がここで言いたいことは、果たして本当に最後まで
 事業者が責任を持って後始末をするであろうか、ということである」

「そもそも非常に大量に搬出される放射性廃棄物の処分場が見つかるだろうか」

「さらに、その費用をどのように賄うか、である」

そして筆者は、
「日本で原発が本格的に始まったのは1970年代で、2030年代には確実に終わるだろう」
と書く。
これを読んで、ああそうだったんだ、と思う。
原発の恩恵を受けたのは私たちの世代だけだと。

安全で、クリーンで、しかも安くて、
資源の乏しい日本には最適なエネルギーだと宣伝されていた原子力が、
こんなに危険で、こんなにお金のかかるお荷物になるなんて。

次世代の人たちは、私たちを許せないと思うだろうか。
続けていくことも処分することもままならないお荷物を、
いったいいつまで、どうやって担いでいくのだろう。